イノベーションのジレンマ メモ

破壊的技術とは

破壊的技術とは単純、低価格*1、低性能であり利益率が低く現在主流の市場では相手にされない商品。
だがこの商品が新しい市場を見つけ技術的に向上していく上で主流市場に食い込み、かつての売れ筋商品を追いやっていく。

破壊的技術に取り組む上での課題と方針

破壊的技術の最大の課題はマーケティング上のものであり、破壊的技術の特性が必要とされる市場を開拓することが必要

既存の市場に破壊的技術のスペックが追いつくまでまつのではなく、新しい市場を見つけることができれば、研究室で破壊的技術を暖めていた企業よりも効率的に主流市場へ攻め込める

破壊的技術の特性は既存技術よりも単純で信頼性が高いものが多い。余計な機能を付け加えるよりその特性を生かすことを目的とすべき。(失敗例:Apple Newton)

技術の供給過剰による求められる特性の変化

市場の求める特性をほとんどの企業の製品が満たすとき、競争の要因となる特性は変化する。
HDDが容量を特性として求めていた所から信頼性を求めるように変わりさらにはサイズを重要な特性として求めるようになったように。

CPUも性能指標がクロック数、処理速度から消費電力に移ろうとしている過渡期かもしれない。
現在WIntelは常に高スペックのCPU、HDDが必要になるように戦略をとってきたが、彼らが提供しているアプリはすでにローエンドユーザーにとって機能過剰になっている。
Excelの全ての機能が必要なユーザーはごくごく一部なはず)
ここでGoogle Officeが登場すればExcelを脅かす破壊的技術になる。そう考えるとOpenOfficeOrgはちょっと方向性がずれてしまっているかもしれない。

ジレンマ

下位市場から上位市場へは移行できるが上位から下位へは通常移行できない、これは下位市場は粗利益率が低く、パイも少ないから。→解決として、独立組織のスピンアウト

現在の流通経路に従事する人間は、破壊的技術を利用した製品の流通が自らの成功に必要なものと考えないため、破壊的技術には新しい流通経路が必要な場合がある。

資源・プロセス・価値基準が組織の能力を決める。
プロセスと価値基準の変更は非常な困難を伴うため、組織の得意とする分野を変更することは困難。

*1:破壊的技術は使用コストが高くつく場合はあるが、単価は現在の主流製品より安いのが普通。